「スーパー・ビジュアル」って、何?

 あなたは、トンパ文字を知っていますか。トンパ文字とは、中国の雲南省に住むナシ族の人たちが、いまから1000年ぐらい前の宋の時代から、経典として書き留めてきたもので、祈祷や厄除け安全、葬式などに引き継がれてきたそうです。いまでは、一般には使われておりませんが、それでも観光土産物などとして、売られているそうです。かわいらしくて、なにかぬくもりがあって、デザイン的にも楽しいトンパ文字とはどんな言語なんでしょうか。

これを日本語に訳すと、

となります。と、いわれても、これでだけでは、チンプンカンプンですよね。しかし、これを次ぎのように整理して視覚的に配列すると、どうでしょう。

こうすると、なんとなく「=私は」、「=ご飯」、「=食べる」、「=したい」を意味してるらしいことが分かります。そこで、それをもう少し発展して次ぎのようにします。そこで、それをもう少し発展して次ぎのようにします。

 こうしてみると、トンパ語には(1)+(2)+(3)+(4)という、基本構造があって、その構造は英語や中国語と違って日本語と似ていることが、分かります。次に、(2)の位置のコトバを入れ替えることによって、「私はご飯をたべたい。」「私は柿を食べたい。」「私は魚を食べたい。」という3つの文が成り立ってることも分かります。そこで、(2)に入るコトバを、この他にももっと増やせば、この表現は、単語の数だけ広がっていきます。このように、日本語と外国語を、文の構造を図解して対比することによって、外国語の構造を理解するのが、「スーパー・ビジュアル法」です。この方法だと、ややこしい文法の説明がなくても、何となく見てるだけでこのコトバはこうなってるのか、と分かります。文章の内部構造をCTスカキャンで透視して見て、その骨組みが分かる感じです。コトバの骨組みが分かった上でコトバを学習するのと、そうじゃないのとでは、その学習効果は天と地ほどの差がでてきます。コトバの構造が分かっていれば、敵陣地を攻略するのに、飛行機などで偵察し、前もって敵地の状況を知ってるようなものです。コトバの骨組みが分かれば、あとはそれに肉付けをするだけです。ここからは、ひたすら努力あるのみです。付属のCDを繰り返し聞いて、自分で声をだして、体に覚え込ませるしか方法はありません。でも、赤ん坊が何年もかかってコトバを覚えることを思うと、私たちは短期間に効率よく覚えようとするわけですから、ある程度の努力は当然じゃないでしょうか。

 


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